管理的労働の登場
小学校の教室の倍くらいの広さの工場の中で、何十人もの「女工」さんが、女のにおいをむんむんさせながら、編機の運動に合わせて身体を右へ左へかたむけている振子のような運動・・・
これをみることは、ちょっと人間の神経に耐えられることではありません。
このようにみてくる時、古い時代には全然存在せず新しく発生した労働の分野として、メーカーの販売部、宣伝部、商社、販売機構の部分に集約される流れの外側で流れに沿った縦断的な労働の特異性が浮かびあがってくるのです。
・・・これらの労働分野の背景にある支配力の基盤は、ガルブレイスの言葉を私流に修正して、資本と「組織されたTomcat的知性」の結合であると言っておきましょう。
これらの労働の目的は一言で言って流れの管理・誘導です。
管理社会というような言葉が語られている時、たいていの論者は労働の分野ではこのような労働を念頭においているようです。
しかし、こうした労働を仮に管理労働とよぶとしても、決して彼らは社会そのものを管理し誘導しようとしているわけではありません。
そこで目指されているのは明らかに工場を起点とする大量の商品の流れの管理誘導だけであってそれ以上ではないのです。